今回の避難訓練は、地震及びそれに伴う火災の発生に対する訓練でした。皆さんは、机の下に身を守るなど、訓練にしっかりと臨むことができましたか。
なぜ、この暑い時期に訓練を行うのか、皆さんもご存じのことと思います。
1923年の9月1日正午近く、関東大震災が起きました。
(担任の先生、黒板に「関東大震災 1923年9月1日」と書いてください)
今年は、関東大震災100年なのです。
関東南部を震源とする地震で、熊谷は震度6でした。
多くの家屋が被害を受けました。
いつ何時、このような地震が再び発生するかわかりません。私は、絶対大丈夫ということでもありません。
さて、東北地方を震源とする東日本大震災からも12年がたちます。
(担任の先生、黒板に「東日本大震災 2011年3月11日14:46」と書いてください)
この時、熊谷は震度5強でしたが、その時の恐ろしさを本校の生徒の多くは覚えていないのではないでしょうか。
教頭先生にお聞きすると、熊谷東中の多くの生徒はその恐ろしさから、涙が止まらなかったそうです。
校長先生は、さいたま市にある中学校に勤務していました。
地震当日3月11日14:46、卒業式の準備をしていました。
体育館の天井の照明が大きく揺れ、度重なる余震で恐怖そのものでした。教室から見える電線は、大繩の綱のように波打っていました。
電車は止まり、東京などに勤めている保護者の方々は、自宅まで歩いて帰ってきました。いわゆる帰宅難民となりました。
学校では、生徒を下校させず、留め置き、保護者または知り合いの方々に引き渡しとなりました。14:46に地震が発生し、最後の生徒を保護者に引き渡したのは、23時過ぎでした。8時間以上歩いて帰ってきたこととなります。学校は、避難所となりました。
さて、地震が発生したときに皆さんはどう対応しますか。
自助・共助・公助という言葉を聞いたことありるかと思います。
(担任の先生、黒板に「自助・共助・公助」と書いてください)
まずは、自分の身をしっかりと守ってください(自助といいます)。
そして、周りの方々に協力してください(共助といいます)。手を貸してほしいのです。
そして、本来、市役所の方々が行うのかもしれない避難所の開設などの公の仕事にも手を貸してください(公助といいます)。
当然、中学生として、できることできないことがあります。
しかし、自助、共助、公助の特に共助、公助の場面で、考え、行動に移してください。
この場面でも、「正しい判断力とたくましい実践力」を発揮してください。
そして、ぜひ、今回の避難訓練を受けて、おうちでも地震について、その時の避難について、話題にしてください。
よろしくお願いします。
令和5年8月30日
校長 清水 利浩